すきなことで生きていく

社会のレールから外れてしまいましたが楽しく生きています

いまさらララランドのお話

今年なにかと話題になったLALALANDですが、いまさら感想を残しておきます。

賛否両論あるみたいですが、私は大好きな映画リストの中のひとつです。

公開初日に観に行って、それから約5ヶ月。

じわじわと感じるものがたくさんありました。

 

簡単に何回も見れない

わたしは元々ミュージカル大好きっ子で、地元の市主催のミュージカルに参加して歌ったり踊ったり恥ずかしいのを我慢して演技をしたりしてました。

だから、ミュージカル映画ってだけで「あ、すきなやつだ」って思ってました。

 

最初にこの映画の存在を知ったのは、昔付き合ってた人から教えてもらったときです。

2016年の年末くらいかな。

私と彼は、高校を卒業して付き合ったけれど、すぐに彼は海外に留学してしまってそのまま少し経って別れてしまいました。

別れてからも、連絡は取り合っていて、お互いの好きな音楽とか教えあったりしてました。

 

「絶対好きだから観て!ぜったい!」

と言われたものの、日本ではまだ公開してなかったので音楽だけ聞きました。

 

もう最高。

 

どの曲も最高におしゃれだし、心拍数が上がるのがわかる。

演奏している人の顔が浮かぶ。

わたしも参加したい、、笑

 

「こんなに楽しい映画、公開されたら何回も映画館で見よう!」

って思ってました。

 

そして公開初日に観たわけですが、、、

 

私はそれっきり映画館には行きませんでした。

2回目すら見れなかった。

 

それは、決して面白くないからではなく「軽い気持ちで何回も見れる映画ではない」と思ったから。

わたしにとって、かなり重い映画でした。

 

以下ネタバレあります〜

 

夢を追いかける代償

映画を観た後に何かのインタビューでデイミアン・チャゼル監督が

「夢を追いかける代償を描きたかったんだ」

とおっしゃっていました。

 

わたしにはその言葉が重かった。

 

セブの後押しでオーディションを受け、見事合格して離れ離れになるふたり。

 

もしもセブが「オーディションなんか受けなくていいから一緒にいよう」とか言ってたら、ふたりはずっと一緒に暮らしたのかもしれない。

 

私はセブとミアはお互いに運命の人だったんだなあと感じました。

 

そして、運命の人と結ばれることだけが幸せじゃないんだなあと。

 

ミアが女優の階段を登っていく中、誰よりもミアを応援していたセブも夢だったお店を開きます。

そのお店の名前が、、ねえ。ミアが考えた名前って!未練タラタラじゃねえか!!

 

切ない。ただただ切ない。そしてリアルだ。

 

私は自分と重ね合わせてしまいました。

私は代償だったのかなあと。

 

でもきっと、これが一番良い選択で、一番幸せな未来。

 

夢を代償にしてしまったら、必ず後悔する。

 

お互いの夢を尊重して応援するって、なんて美しいんだろうと。

私には、まだできないな〜

「私を捨ててでも、夢を追いかけて!」って心の底から思えないと思う。

 

でも私も結局こうなってます。

この映画を観て、すっと落ちました。

そういうことか〜って。

 

なんでなんでって何年も未練タラタラだった私も、今では大切な友達のひとりとして海外でひとり頑張る彼を応援してるし、彼も新しい挑戦を始めた私を応援してくれている。

 

きっとこの関係が私たちの最終形態だって、最初から決まってたんだなってなぜか映画を観て気づく。

 

今までの苦しかった4年間が、これを観てすっきり。

でも少し切なくて胸がきゅうっとなる。

 

だから、この映画は何度も観るものではないのです。

 

時々、ひとりでおえおえ泣きながら観るのが良いのです。

 

最高のバッドエンド

ララランドは今まで観た映画の中で最高のバッドエンドな作品でした。

 

だれにだって、こういう気持ちあるんだろうなあ。

わたしにはまだそれを上手に表すことができません。

 

バッドエンドだけどある意味ハッピーエンドでもあるのかもしれない。

 

もちろんミュージカル映画としては最高にハッピーでした!

曲も最高。ダンスも最高。色彩も最高。

街中でいきなり歌い出したくなる感じ。

 

そこでまたジャズがおしゃれで素敵。

 

1回しか観ていないのに、鮮明に覚えてる。

これだけですごいことだなって思います。

 

(ちなみに私史上最悪のバッドエンドは今週見た「昼顔」です)

 

いろんな要素が入った素晴らしい映画だと思います。

1回だけじゃあ気づけないこともたくさんなんだと思う。

DVD買ったら、ゆっくり2回目を。

 

映画観て、感情移入しすぎて自分の人生と重ね合せるというかなり痛いお話でした。